【Tableau解説】パレート図とは?使いどきと作り方を解説

 

1. パレート図とは?いつ使う?

 パレート図は、「全体を構成するたった2割が、全体の8割に貢献している」というパレートの法則を示すのに使われます。品質管理でよく使われる表現で、QC(Quality Control : 品質管理)7つ道具の1つに数えられます。

 パレート図では、度数の降順に項目を並べたヒストグラム上に、累積の折れ線グラフを書き込みます。これにより、製品ごとの売り上げへの貢献比率の分析や、ABC分析*を実施することができます。

 * ABC分析とは:パレート図を利用して商品などの重要度をA~Cのランクに分けて管理する手法。

2. Tableauでの作り方は?

 今回は、「製品ごとの売り上げへの貢献比率の分析」を実施する方法を解説します。データはサンプルスーパーストアでも何でもOKです!

 パレート図では、棒グラフの上に累積の折れ線グラフを書き込みます。

<棒グラフの作成>

①「売上」を行に、「製品名」を列にドラッグ&ドロップする。

②並べ替えの降順ボタンを押下する。「ビュー全体」を選択する。

<折れ線グラフの作成>

③行に入っている「売上」を複製し、行に入れる。

④ ③で作成した「合計(売上)」を右クリックし、表計算の追加を選択する。

表計算の編集で、プライマリ計算を「累計/合計」、セカンダリ計算を「合計に対する割合」とする。どちらのウィンドウでも「特定のディメンション」で「製品名」を選択する。

⑥二重軸にする。

 これで、製品名の売上を"棒グラフ"で表した上に、全体の売上に対する製品ごとの割合の累計を示す"線グラフ"を重ねた、パレート図が完成しました。

2の補足. プライマリ計算・セカンダリ計算とは?

 表計算で[累計] および [移動計算]を使用する場合、オプションでセカンダリ計算を追加することができます。2-⑤では、累計が"プライマリ計算"、合計に対する割合が"セカンダリ計算"となっています。

 どのような計算処理が行われているかは以下の画像でご確認ください。

3. 分析結果の見方

 パレート図での分析結果を見やすくするために、"「累計」の80%を示すリファレンスラインを引く"、"売上上位20%の「製品」を色で示す"等の工夫を施してみました。

 例えばこちらの分析結果からは、売上上位20%の製品は、全体の売上の約65%を占めていることがわかります。「全体を構成するたった2割が、全体の8割に貢献している」というパレートの法則よりは、上位商品への依存度合い・集中度合いが低いと分析することができます。